こんにちは、ナミです。
島国の日本は、すべての海岸が海を隔てて、どこかの海岸と繋がっています。
日本を出発した物が、遥か遠くの国に届くことがあります。
2011/3/11に、忘れられない災害が起きました。東日本大震災です。
この時も、津波に巻き込まれ、様々な物が海に投げ出されました。
今回は、長い年月を経て海外でみつかった品々をご紹介します。
ハーレーダビッドソンとコンテナ
東日本大震災で被災した、宮城県の横山さんのお話です。
横山さんは、住まいと家族、そして愛車のバイクも失いました。
1年後、5000キロ離れたカナダでバイクが発見されます。
コンテナのまま流れ着いていました。
錆びていましたが、なんとかナンバーが確認できたのです。
カナダと日本の「ハーレーダビッドソン」が協力し、
持ち主である横山さんに辿り着きました。
ハーレー社は、修理して返却すると申し出ました。
しかし横山さんは、多くの犠牲者や遺族に思いを寄せ、
自分だけ申し出を受けることはできないと断ります。
そして、ハーレー社の博物館で、犠牲者のために捧げて欲しいとお願いしました。
ハーレー社は願いを受け入れ、博物館に飾られています。
イカ釣り漁船
こちらも、東日本大震災の漂着物ですが、さらに大きなもの。
それは「漁運丸」という青森県・八戸港の漁船です。
港にあったはずが、津波で行方が分からなくなっていました。
やむを得ず、漁運丸の船籍登録は、はずされました。
しかし、思わぬ場所でみつかったのです。
それはなんと、カナダの海岸。重さ150トンもの船が、太平洋を渡ったのです。
当初は、他の船で埠頭まで運ぶという案がありました。
しかし、そのためには莫大なお金がかかります。
だからといって、そのまま漂流させることはできません。
その後、他の船とぶつかる可能性が高いと判断されました。
専用の大砲を使い、アラスカ沖で沈没しました。
漁船といけす
この船は、震災から4年後に発見されました。
時間が経っているため、もとの形はほとんどありませんでした。
みつかった場所は、アメリカの西部沖です。
その移動距離は、なんと6400キロにも及びます。
津波に遭い、無人のままさまよい、アメリカに辿り着いたのです。
さらに驚くことがあります。
それは、漁船の中の生け簀が残っていたことです。
しかも、そこに入っていた魚が、生きていたのです。
魚の種類は、アジ科で最も大きいヒラマサと、こちらも大型のイシダイ。
船が破壊されるような状況で生け簀が残り、
魚が生きていたことは奇跡と言えます。
思い出のサッカーボール
震災から1年後に、アラスカで発見されました。
みつけたのは、航空局の職員のボクスターさんです。
サッカーボールには、名前や学校名、寄せ書きのような言葉がありました。
日本語でしたが、ボクスターさんには心当たりがありました。
なぜなら、ボクスターさんの奥さんが、日本人だったからです。
二人は、書かれた情報を手掛かりに持ち主を探しました。
そして、陸前高田市の高校生に辿り着きました。
高校生によると、小学生の時に転校することになり、
友達らからプレゼントされた思い出の品でした。
その後、ボクスターさんたちは日本を訪問し、宝物を手渡したそうです。
20mの浮き桟橋
青森県三沢港から、浮桟橋が姿を消しました。
4つの橋のうち、1つは近くでみつかり、2つは行方不明です。
残りのひとつが、とんでもない場所でみつかりました。
それは、8000キロ以上離れたアメリカのオレゴン州の海岸です。
この辺りは潮流が変わりやすい特徴があります。
偏西風や北太平洋海流に乗り、流れ着いたとみられています。
そして、橋にはたくさんの生物がくっついていました。
日本固有の種も多く含まれていました。
現地で繁殖することが懸念され、対応が検討されています。
橋には、放射性物質は無いという調査結果が出ています。
岸を離れたタイミングによって、汚染を免れたと考えられています。
まとめ
いかがだったでしょうか？
海水の塩害や、嵐で壊れたりすることなく、
長い時間をかけて辿り着くのは、奇跡ですよね。
人の目につく場所に行き着いて、
実際にみつけてもらえたことも、すごいと思います。
届いた先で迷惑を掛けてしまうこともありますが、
持ち主に返してくれようとするのは、とても感動的でした。
最後までご視聴いただき、どうもありがとうございました！
