こんにちは、ナミです。
生物には、退化した器官があるのをご存知でしょうか。
自然環境に合わせて、必要な器官や機能が進化する一方、不要な器官は淘汰されました。
しかし、不要になったけれど、そのものは残ったままという器官もあります。
そして、それは人間にも存在するのです。
今回は、私たちの体に残る“進化の証拠”とも言える器官を6つご紹介します。
親知らず
「親知らず」と聞くと「痛かった～！」という人もいれば、「生えてこなかった」という人もいます。
アゴの形などで、生える生えない、生え方は様々です。
親知らずは、18歳前後を目途に生える奥歯です。原始の頃、アゴで固いものを砕くために、重要な役割を果たす歯でした。
現代では、柔らかい食べ物がたくさんありますし、固いものを食べる器具も豊富にあります。
親知らずは、必要不可欠な歯ではなくなりました。
生えるタイミングや生え方によっては、痛みを引き起こします。
思い切って抜いてしまう人が多いです。
おとがい
オトガイという言葉を聞いたことがありますか？
オトガイも、退化した器官のひとつです。
オトガイは下アゴの先端部にあります。
オトガイはどのような役割を担っていたのでしょうか。
何かに使うとは思い難く、謎が多いです。
食べ物を噛むときに、どんな働きをするかという研究が行われています。
子どもから成人まで、数人を対象に、オトガイが下アゴの耐久力に与える影響を調査しました。
その結果、何の機能も持っていないことが判明しました。
なにもしないけど、残っているという不思議さを、学者らは進化の象徴と捉えられています。
耳を動かす筋肉 耳介筋
耳を動かせるのがちょっとした自慢という人もいます。
これが自慢になるくらいなので、一般的には、日常生活で耳を動かすことはあまり意識されていません。
動物が耳を動かすのは、音を聞くためです。
私たちはそんなことはしないので、耳を動かす「耳介筋」は退化しました。
それでも、耳を動かせる人がいるのはなぜでしょうか。
それは、筋肉そのものは残っているからです。
刺激が加わると、筋肉は反応します。
音を使った簡単な実験で、耳介筋の存在は明らかにされています。
鳥肌
心と体がリンクする反応と言えば、鳥肌があります。
寒さや恐怖心など、様々なことをきっかけに、毛穴がキュッと閉まるために、ポツポツと浮き出るのです。
この毛穴の周りの筋肉を「立毛筋」と言います。
太古の昔は、立毛筋を調整し、体毛を浮かせることで、対峙する相手を威嚇したという説があります。
このほか、体毛をフワッとさせることで、体温維持にも効果があったのではないかとも言われています。
体毛も、現代人とは比べ物にならないくらいの量でした。
いずれにしても、今となってはそういう機能はありません。
自分の潜在的な感情を読み取るには、重要な指標です。
3つ目のまぶた
人間の眼球には、涙腺という腺があります。
涙を分泌する器官として聞いたことがありますよね。
そのすぐそばにある「瞬膜」はご存知でしょうか？
瞬膜は、眼球を保護したり、栄養を補給する役目があります。
生き物を紹介するテレビ番組などで、爬虫類が目を閉じる時に、
目の内側からニュッと薄い膜が出てくる映像を、見たことがないでしょうか？
あの膜です。
眼球を覆うように機能するので、第三の瞼と言われています。
鳥類のほか、少数の哺乳類にも備わっています。
人間は、膜は出てきませんが、水分を運ぶ役目を担っています。
ヤコブソン器官
なかなか耳慣れない「ヤコブソン器官」もまた、進化の歴史を語る器官のひとつです。
両生類、爬虫類、鳥類から哺乳類に至るまで、体の大きさに関わらず備わっています。
この器官は、嗅覚を司る大切な器官です。
小さなトカゲにもあります。
機能は、ちょっと変わっています。
普通のにおいではなく、フェロモンに特化しているのです。
人間にも、この器官がまだ残っていることが分かっています。
しかし、この器官に神経が通っていないことも、併せて明らかになっています。
意味を持たない器官があるということだけでも、不思議で興味深いです。
まとめ
いかがだったでしょうか？
使わなくなった器官がそのまま残っているなんて、とても神秘的です。
自分の体にそんな部分があるなんて、考えたこともありませんでした。
今ある姿形も、意味があって、理由があってこうなったんだと思うと、
なんだか感慨深いですね！
最後までご視聴いただき、どうもありがとうございました！
