こんにちは、ナミです。
深海には、ちょっと…いえ、かなり変わった生物がたくさんいます。
テレビなどでも、ユニークな顔つきをした魚が紹介されていますね。
今回は、顔だけでなくフォルム全体や生態に珍しい特徴を持つ、
不思議な深海生物を6つご紹介します。
未知過ぎる深海の虜になるかもしれません。
Contents
1:ピンポンツリースポンジ
「スポンジ」の名前が付いているとおり、スポンジのような形状をした海綿動物の仲間です。
サンタクルーズ近くの太平洋沖に生息しています。
中心部分は木のようにしっかりしていて、その先に、ピンポン玉のような球体がくっついています。
見た目そのままのネーミングです。
体長は50センチほどで、ピンポン部分が青白く発光します。
この外見でちょっと驚きなのが、肉食ということ。
ぼわっと発光する球体に集まる、小さな生き物を捕まえます。
表面は繊維でできていて、これを使って絡め取ります。
危険とは程遠い外見で、甲殻類などをどんどん捕食します。
2:コンドクラディア・リラ
こちらも、とても珍しい肉食の海綿動物です。
同じくアメリカ・カリフォルニア沖に生息しています。
発見された時は、2枚の羽根しか付いていなかったそうです。
次にみつかったものは、6枚もの羽根がありました。
この羽根(羽根という表現が正しいかは何とも言えない)ですが、土台の部分から、美しく放射状に生えています。
「リラ」はラテン語でハープという意味があり、この独特の形状が由来となっています。
ふわふわと漂っていますが、先端にはフック状のトゲがあり、そこに引っ掛けて捕食します。
取り込んだ生き物を膜で覆い、時間をかけて消化します。
生存するために進化したと考えられています。
3:オオグチボヤ
ホヤの一種ですが、深海にいることに加えて、私たちに身近な、あのホヤとは、様々な点で一線を画しています。
国内での生息域は狭く、北陸で群生しています。
最も特徴的なのが、大きな口です。
深い海の底ですが、笑っているようにしか見えません。
一般的なホヤと違い、水を取り込む繊毛という器官がないため、口を開けて、水や生物を取り込んでいます。
体は、ゼリー状をしていて、透き通っています。
大きいものだと30センチを超えるものもあります。
時折り、口を閉じて身を縮める仕草を見せます。
また、ホヤの中には、栄養価が高いものもありますが、オオグチは今のところ、そのような特徴は無いそうです。
4:ウロコフネタマガイ
次は、かなり個性的な特徴を持つ巻貝です。
なんと「鱗状の鎧」を身にまとっているのです。
2001年、インド洋の海底で発見されました。
身を守る術として、鱗が発達したと考えられています。
何百も重なる鱗が、危険な環境を物語っています。
特徴はこれだけではありません。
鱗を含めた貝全体が、磁気を帯びています。
磁石を近付けると、見事に吸い付きます。
世界中を見渡しても、他に類を見ない、唯一体が金属でできた生物です。
巻貝は、海底の地熱が噴き出る割れ目で発見されました。
このエリアは硫化物とメタルの成分が濃く、それが鱗に取り込まれていることが一因です。
5:タルマワシ
大きさ3センチほどの、小さな節足動物です。
樽のように見える皮を器用に回すことから、このような名前が付けられています。
透明な容器に入っているだけでは…?
と思った方は、すでにタルマワシの術中にハマっています。
実は、油断させてホヤを食べてしまいます。
そして、食べ残した殻を被っているのです。
いかにも未知の深海生物といった行動やビジュアルです。
さらに、その要素は子にも受け継がれます。
タルマワシは樽(食べ残した殻)に卵を産み、その場を離れます。
孵化した子は、自然にその殻を食べるのです。
無駄がなく、よくできた仕組みです。
6:ユメナマコ
ユメナマコは、深海の泥に生息しています。
オシャレなネーミングさならが、その振る舞いは、なんともエレガントです。
一番の特徴は、ナマコの癖に泳ぐこと。
足の部分が進化し、ヒレのようになっていて、それを駆使して、ナマコとは思えない泳ぎを見せます。
色合いのナマコっぽさは、口元の赤紫色のワンポイントだけです。
全体はピンクがかっていて、体の部分は器官が見えるほど透き通っています。
闇に身を潜めて、危険を遠ざけています。
エサは、他のナマコと変わりません。
海底を這い、砂地に口を入れて有機物から摂取します。
まとめ
いかがだったでしょうか?
横にくたっと伸びた、かわいい顔のイメージが強かったのですが、
想像をはるかに超えた、ユニークな生き物ばかりでした。
間違いなく、もっといろんな仲間がいますよね!
変わった生物ばかりで、深海全体が水族館みたいですね!
最後までご視聴いただき、どうもありがとうございました!